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2023.08.01

kintoneサポート ユーザー様インタビュー vol.1 株式会社ユニコ ゼロビーム事業部様

社内のあらゆる情報を共有でき、業務効率化や社内コミュニケーションを加速させる、業務改善プラットフォームkintone(キントーン)。レプタイルでは、岡山県の企業を中心に、kintone導入から活用まで伴走型でサポートさせていただいています。

岡山県備前市にある、株式会社ユニコのゼロビーム事業部様も、サポートさせていただいている企業のひとつ。
今回は、ゼロビーム事業部 部長の李 郁美さまに、kintone導入から現在の活用についてお話を伺いました。

株式会社ユニコ ゼロビーム事業部   李 郁美さま 

 
kintoneが活躍する、株式会社ユニコのゼロビーム事業部

株式会社ユニコ様は、1987年に設立されました。普通車やトラックなどの使用済み自動車から、地球環境に配慮した適正な処理によって再生されたパーツをリサイクル販売されている会社です。再利用可能な部品を、洗浄し分解、消耗や劣化した部分を交換し組み立て直して、新品に近い状態で販売しています。

自動車の部品を解体してリサイクル


――― ユニコ様は、自動車の中古部品をリサイクル販売されている会社とのことですが、ゼロビーム事業部では主にどのような事業を行っているのでしょうか?

李さま:主に農業用の防虫灯を開発・製造・販売しています。LEDの光で、夜蛾、ヨトウムシ、アザミウマなどの害虫を寄せ付けないようにする商品で、野菜や果樹、お花などを育てる農家さんにご活用いただいています。

LED防虫灯「モスバリア」で収穫量アップ、減農薬に貢献。 


――― 一見、自動車部品販売とは関連のない事業といった印象なのですが、どういった経緯でゼロビーム事業部が生まれたのでしょうか?

李さま:全く関係のない業種なのですが、あるご縁で、現会長の木村に「やってみませんか」とお声がけがあったんです。本当に悩んだ末、株式会社ユニコとしても、他の業種にチャレンジすることで企業としての幅が広がればとの期待もこめて、11年前にゼロビーム事業部を設立しました。


――― 確かに、持続的な農業といった点で、SDGsとも関わり深い事業でもあり、幅も広がっているように思えます。
ではkintoneは、事業のどのような場面で活用されているのでしょうか。

李さま:製造から販売、営業まで全ての工程で活用しています。営業では、顧客情報、問い合わせ内容、営業先での議事録、販売製品の情報など全てをkintoneに記録し、出張先でもデータを閲覧、編集できます。製造では、品質試験の記録も含めて製品番号単位で管理、販売では、どのお客様へ、いつ何を販売したかの記録を、kintoneで管理しています。

 

自信を持ってお客様とお話ができるように

――― kintone導入以前は、どうやって情報を管理されていたのでしょうか?

李さま:製品の在庫管理および販売管理は、それぞれ個別の基幹システムを使っていました。その他、問い合わせや議事録などは、顧客ごと、年ごとにエクセルやワードで作成していました。社内の共有システムの様々なフォルダに保存していたため、ファイル名だけでは判断できない大量のファイルが点在していました。


――― 複数のツールで管理されていたのですね。そのような状況から、k
intoneを導入されてみて、働く環境はどのように変わりましたか?

李さま:まずお客様からの問い合わせが怖くなくなりました。農業は、1年単位で作付け(田畑に作物を植えつけること)や収穫のサイクルが決まっており、長期で購入を検討される方もいらっしゃるんです。お客様としては何度目かのお電話であっても、こちらとしては、いつどういった形で問合せを頂いたのかが、すぐには分からないこともありました。「全く知らないです」というのは大変失礼ですので、少し不安な気持ちのままお話をお伺いし、電話を切った後にエクセルで過去のお問い合わせを確認していました。

は、お客様からお電話があると、まずはkintoneの顧客管理アプリ(顧客カルテと呼んでいる)で電話番号やお名前を検索します。顧客管理アプリでは、「どの製品を購入されたか」「過去にどういった問い合わせがあったのか」などの情報が1ページにまとめられているので、お客様からの質問にすぐに対応でき、不安なくお話できるようになりました。 

「問合せ管理アプリ」の実際の画面。過去の問い合わせ内容・購入履歴がすぐに確認できる。 


――― お客さまとしても、分かってもらっていることがすごく嬉しいですよね。社内でのコミュニケーションで、変わった点はありましたか?

李さま:他の社員が対応した履歴をkintoneで確認できるようになり、社内でも大変スムーズに情報交換ができるようになりました。今まで形式的に登録していた販売情報に、顧客情報と製造情報を紐づけて管理できるようになったこともあって、製造部との連携もスムーズになったと思います。

 
kintoneは誰でも簡単使える理想の一元管理システム

――― そもそも、どのような課題を解決したくて、kintoneを導入されたのでしょうか?

李さま:担当者ごとにお客様情報を記録し、社内共有フォルダや個人パソコンなど様々な場所にデータが保存されていたので、一元管理し誰でも見られるようにすることに、課題がありました。
 ・データ量が多いエクセルは、ファイルの読み込みが遅く、保存
にも時間がかかること
 ・最新のデータがどれか分からないこと
 ・問い合わせや販売情報が別々のファイルで管理され、つながった情報として見られないこと
これらの問題を解決するためにも、点在する顧客情報の一元管理と、誰が見ても情報の時系列が分かる共有システムが必要だと感じ、kintoneを導入しました。

お客様情報だけでなく、製品の対象となる作物も大中小に分類し管理。


――― 「一元管理」「誰でも欲しい情報を見つけやすい」といった点は、社内の情報共有として必須事項ですよね。そのような課題を解決したいと思われた、背景を教えていただけますか?

李さま:以前「担当者ごとにデータを持つのではなく、チームでデータを共有すべき」という考えを聞く機会がありました。人事が変わるたびに引き継ぎが課題になったり、引継ぎが不十分で問題も発生したこともあったので、その考え方が素晴らしいなと思ったんです。それで2017年に一度、会社全体でのkintone導入を試みましたが、実現には至りませんでした。課題はあったのですが、会社全体での費用対効果を実感してもらうことが難しかったんです。


――― その後どのようにして2022年の導入に至ったのでしょうか?

李さま:きっかけは2度ほどありました。2019年に、当時の営業担当者が不慮の事故で突然長期休職するということがありました。その時に、約束をしていたお客様への連絡や、担当していた案件などの情報の引き継ぎのために、1日近くかけてファイルを探しましたが、正確に把握できた実感がもてなかったんです。お客様情報や案件情報の管理が属人化し、会社としてまとめきれていない課題を痛感しました。

2021年には問い合わせ管理で使っていたエクセルが機能しなくなってしまったんです。データの閲覧はできるのですが、検索や保存ができなくなってしまいました。このままだと今まで蓄積されて大事なお客様の情報を失い、お客様への情報提供ができなくなるのではと、いよいよ問題が深刻になってくると思ったんです。当初は会社全体で検討していましたが、今度はゼロビーム事業部だけに絞り、導入に至りました。


――― 何度か導入を試みられたのですね。他にも色んなツールがあったと思うのですが、どうしてkintoneが良かったのでしょうか?

李さま:私自身、エクセルを駆使して仕組みをつくったりしていたのですが、ファイル名や保存先を変えるとファイル間のリンクが切れてしまい正しく動かなくなったり、後から機能を追加したいという要望もありました。kintoneだと、ファイル管理もスムーズにできて、かつ、ある程度自分で組み立てることができて、とても便利で使いやすかったのでkintoneを選びました。

 

提案しながらサポート 時には二人三脚でカスタマイズ

――― ご自身や事業部の方々だけで開発されるのではなく、レプタイルを開発パートナーに選んでくださいましたが、どんなことを期待されていたでしょうか?

李さま:kintoneを無料で使える期間があって、社内アピールのためにも一度使ってみたことがありました。その際に、通常業務をしながらのシステム整備は、いくらkintoneであってもやはり素人にはなかなか時間がかかるということが分かっていましたので、導入時にはプロにサポートをお願いしようと考えていました。


――― 実際に、レプタイルと一緒にkintoneをつくってみてどうでしたか?

李さま:本当に期待通りで、要望を実現してもらえるのが助かりました。「できません」ではなくて「こうしたら、こういうことができますよ」という提案も含めてお伝えいただけたので、すごく良かったです。その分すごく無理をお伝えさせていただくこともあったんですけど(笑)

レプタイル平井:私からも「どのような管理方法や、画面の見え方が良いですか?」と伺い「それならこうしましょう」と、一緒に進めてきました。課題の答えがまだ見えていない時にも「こういうやり方ではどうでしょうか」と、二人三脚のような形で進めさせていただいています。

ユニコ様のサポート担当 レプタイルの平井。


――― 今レプタイルでは、様々な企業様のDX、業務改善に取り組んでおり、今後もサポートの質を向上していきたいと考えています。レプタイルに改善を期待することを教えていただけるでしょうか。

李さま:今のままで十分助かっています。


――― 李様がご自身で新しいアプリをつくったりと、積極的に業務改善に取り組まれているようですね。

李さま:それだけkintoneが使いやすいんです。他のアプリを見て、こんなものがあるんだ、これ使いたいなと探せたりして。ですが、ここの作業はちょっと私じゃ無理だなといったことは、レプタイルさんにお願いしています。気軽にお願いできることが、すごく安心感がありますね。悩んで自分でやるよりも、時間短縮にもなりますし。全体を把握していただいているので「ここをこう変えたら、こういうことができるようになります」と説明もしてくださるので、本当に安心してお願いできています。

――― ありがとうございます。

 

現場のみんなで一緒にブラッシュアップ

――― ゼロビーム事業部の他の方も、kintoneを使われていますか?

李さま:使っています。製造では試験箇所ごとにタブレットを導入したことで、パソコンのある場所に行かなくても、データの入力ができるようになりました。以前は、ひと通り作業が終わってからパソコンのある場所に移動して入力するという流れでした。このときには、パソコンに入力するために紙にメモ書きをしていたのですが、それを省略できるようになり、作業時間が短縮されています。kintoneでは入力が簡単ですし、見た目で直感的に使えるので、評判が良いです。


――― 導入された当初は、みなさんどんな反応でしたか?

李さま:最初は「もっとこうならないの」「これ入れてほしい」などの要望が積極的にあがっていて、その場でできることであれば、話をしながら一緒にブラッシュアップしていきました。

レプタイル平井:最初は現場の方向けではなかったですよね。スマホでのデータ入力や確認することを想定していたのですが、操作性があまり良くないという課題があったり。これを、パソコンと同じように見えるタブレットを使い、タッチペンで入力するように変えたことでうまくいきました。こうして、運用方法とアプリの調整をしながら使いやすさを追求できるところがkintoneの良さでもあります。

李さま:難しい要望ばかり言ってしまった気も(笑)

レプタイル平井:やりたいことはしっかり話をさせていただいて、ゴールは見えていたので、そこまでどうやって進めていくのか、が課題でしたね。最初は、お客様のデータの整理から取りくみました。取引先名の登録が統一されていなかったり、複数のシステムで管理されていたデータを「会社 – 担当者」で統一し管理するようにしました。李様にもご協力いただきつつ、重複していたデータを整理することで、10分の1にまでデータを減らすことができました。

李さま:そうですね、膨大なお客さまのデータ。本当にばらばらしていたので、それが今まとまっていっているのが気持ちが良いです。


――― 部が立ち上がってから10年分のデータですものね。李さんは立ち上げの頃からいらっしゃったのですか?

李さま:私はここ4年ほどです。当初から、共有フォルダ内のデータが分かりにくいから整理したいと思っていたんですけど、もとから部にいた方は「これで良いでしょ」といった反応で、こちらの課題感を理解してもらうのがなかなか難しかったです。データが機能しなくなって、ある意味、はじめて理解してもらえたのかなと思います。

 

欲しい情報にすぐ届くスピード感  代えのきかない強い相棒

――― 実際に使われてみて、他にもkintoneの良い点はありますか?

李さま:いろんなデータのリンクができること、アプリの編集がある程度自分でもできること、そしてそのスピード感が良いなと思っています。外出先からでも欲しい情報に簡単にアクセスできるなど、スマホでも使える点も本当に便利です。例えば、営業の帰りに帰社せずとも議事録を作成できる、農家さん訪問時に現地を見ながら効果のある製品を調べられる、顧客管理を見ながら営業スケジュールを立てられるなど、大変助かっています。

よくあるお問い合わせも現地ですぐに確認できる。


――― 今でもだいぶ活用してくださっているとは思いますが、
今後、kintoneをどのように活用していきたいといった目標はありますか?

李さま:私自身がすごく便利になったということを実感していて、社内にも広げていきたいとは思っていますが、他部署では今のところあまり大きな課題だと感じている様子がないようにも思えます。なので、タイミングよく、何か社内で問題があった時には、積極的に「こういったツールがあるよ」と紹介していきたいなと考えています。
システムを使っている人は、システムをメンテナンスする人困っている状況を実感してもらうことが難しいのかなと思います。結局壊れても、自分ではない誰か直してしまうじゃないですか。でもその人が1日かけて直したとしても、他の人からすると気づいたら直ってる、で終わってしまいそう。社内で困っているという声を吸い上げていくべきではないかと思っています。


――― 素晴らしいお考えですね。最後に、李さんにとってkintoneはどのような存在ですか?

李さま:今なくなると、本当に困ってしまうほど、なくてはならないものになっています。エクセルからkintoneに置き換わりましたが、kintoneがなくなったら次がないんじゃないかと思うぐらい便利ですね。

ただ、まだやりたいことの途中なので、今後は今やっていることをより簡単にしながら深掘りしていきたいです。お客様情報の整理、情報の紐づけといった下地が整ってきましたので、次は売上などのデータ分析に取り組んでいきます。都度データをとってきて集計している作業を、kintoneでは月/日の売上が常に見えるので、それに基づいて、他の社員に行動を促したり周知できるようにしたいです。エクセルだと毎回貼ったりしないといけないところを、kintoneでグラフでデータを出したりすることが今後の課題ですね。


――― ありがとうございます。基盤が整い、次のステージにうつりつつあるのですね。今後もゼロビーム事業部様仕様に使いやすくカスタマイズしていっていただければと思います。本日は、貴重なお話お聞かせいただきまして、本当にありがとうございました!

 

 

株式会社ユニコ ゼロビーム事業部 ホームページ https://www.zerobeam.jp/

株式会社ユニコ ホームページ https://www.unico.jp/

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