REPLOG

レプログ

武川 和憲Take

2017.08.04

31のたび日記【17/31】海のまち・千葉県勝浦市

Googleで鎌倉から勝浦までの路線を検索すると、東京まで戻って房総半島を南下するルートが提示されます。

条件を変えて何回調べても、鉄道会社との癒着を疑うレベルで執拗に東京経由して房総半島を下らせようとしてくるので、「いやいや、これだけ近いんだからフェリーあるはずだろ」と思って調べたら、余裕でありました。(よく見たら上の図でも航路を示す白い破線ありますね)

ただフェリーを使った場合、アクセスが微妙に悪く、鉄道→徒歩→バス→フェリー→徒歩→鉄道というように複数の移動手段を駆使することになり、それぞれ10-30分の待ち時間(ロス)が生じてしまいます。それゆえ、距離的にはさほど離れていないにも関わらず、鎌倉-勝浦間で3.5時間かかってしまいました。

今回の旅は、移動時間に何も出来なくなるのが嫌なので、車ではなく公共交通機関を使うことにしたのですが、例えば、車で30分のところに行こうとするときにも、電車と徒歩で(乗り継ぎのロス含めて)2時間かかったりすることが多々あります。毎日違う宿に泊まると決めていたので、滞在時間にリミットがあり、訪問を諦めたところもいくつか…。

でもまあ、一長一短ですね。
公共交通機関はただ座ってれば定刻に目的地まで運んでくれますが、不人気路線は本数が少なかったりアクセスが悪かったりするので、どうしてもロスが出てしまいます。反対に、人気路線だと座れないので、荷物を背負うか抱えるかしないといけません。
車ならフットワーク軽く動けますし荷物のことも考えなくていいのですが、移動中に寝ることも調べ物をすることもできません。
お金と時間に余裕があるなら、レンタカーを借りたりしてハイブリッドで行くのがいいかもしれませんね。

さて。
今回、僕が選んだルートはこれです。

まずは、神奈川県の久里浜港から千葉県の金谷港まで11.5km、40分の船旅。
金谷港に着くと、間の前に異様な形をした山が見えます。山頂付近が人工的に加工されているのがお分かりでしょうか。

山のいたるところが石切り場になっており、切り出しに次ぐ切り出しを行った結果、カクカクしたノコギリ状になってしまったそう。通称、鋸山(のこぎりやま)。

なぜこうなったのかわかりませんが、垂直にスパッと切られた壁の上に大きい岩が乗っかっているようなところもあります。通称、地獄のぞき。

別の角度から見ると、こう。

…尋常じゃないわ。なんなんだこれ。
これ、人間が削ったってことは、ここにぶら下がってカンカンやってたってことですよね。
江戸時代の話なので、当然、いまのようなしっかりしたクライミングアイテムはありません。
命がけですよね。何も垂直に切らなくてもいいのにと思いますが、危険を冒してでもそうしないといけない理由があったのでしょう。
時間の都合上、遠くから見ただけなので詳細は分かりません(下の2枚はフリー素材)。
かなり気になるので、次に房総半島訪問したときには行ってみようと思います。

金谷港から最寄りの浜金谷駅まで徒歩で移動し、そこから電車で上総興津駅に行きます。
上総興津駅の駅舎はこんな感じ。どことなく海辺の雰囲気を纏っています。

ホームと改札の間の歩道橋から見た風景。
そこはかとない夏休み感を感じるのは僕だけでしょうか。

しばらく歩くと、こんなものもあります。

左側は車用、右側は歩行者用。それぞれ専用のトンネルが掘られています。
こういうの、結構あるんですかね。少なくとも僕が知っている車歩分離型トンネルはここだけです。

トンネルを抜けてまたしばらく歩くと、浜辺が見えてきます。

こんなの見たら、バックパッカーの10人に9人がバックパックを投げ捨て砂浜に寝ころぶことでしょう。僕もどうやら9人のうちの1人だったようで、思わずバックパックを投げ捨て砂浜に寝ころびました。
さわさわと吹く夕方の浜風が気持ち良く、いつの間にかまどろんでしまいましたが、気を取り直して宿に向かいます。
この日の宿は、砂浜から徒歩30秒にあるお茶の間ゲストハウス

お茶の間ゲストハウスは僕が初めて宿泊したゲストハウスでして、ここでの「ゲストハウス面白ぇ!」という体験があったおかげでゲストハウスが好きになり、ひいては今回の旅でゲストハウス巡ることなったのです。
この旅で唯一、リピーターとなる場所。

この宿はご夫婦で運営されているのですが、奥さんが主人で旦那さんが使用人という立ち位置。
奥さんは超絶ほんわか系、旦那さんはテキパキきっちりこなす系でバランス感がすごくいいなぁと思います。
別料金で晩ごはんと朝ごはんをお願いすれば作ってもらえるのですが、これがもうめっちゃ豪華でめっちゃ旨い。
初めて来たときは刺身の盛り合わせ、今回は揚げたてフライなど6品くらい出てきました。
また、『遠足』という名前でアクティビティがたくさん用意してあるのも特徴です。
水平線から昇ってくる朝日を見に行く遠足、魚市場の朝市を見に行く遠足、ドローンを飛ばす遠足などさまざま。今回は旦那さん一押しのSUP(Stand Up Paddleboard)で海の散歩してみました。

写真はイメージ。実際の海は超絶穏やかでした。
これ、SUPヨガとかするくらいで、全くコケないんですよ。膝立てて乗ってたら安定感抜群ですし、立ってても相当波が荒くないと簡単に重心がとれてしまいます。なので、「海入りてー!」という方は故意にコケてください。僕は海に入りたさのあまりコケまくっており、もはやSUPは水面に浮かぶ白い板と化してました。

SUPおよびKSY(海水浴)を満喫したあとは、電車で勝浦駅まで移動し、まちを散策しました。
勝浦駅の駅舎はこんな感じ。

実に水族館っぽい。
階段上がったところでイルカショーとかしてそうな趣です。

駅からのメインストリートをまっすぐ歩くと、遠見岬神社といういい感じの神社にたどり着きます。

山登りといっても過言ではない斜度。

登りきったところにある社殿もめっちゃいい感じでした。

社殿からのビュー。神社の高さがうかがい知れます。

そして猫。


やっと海街の猫を撮影することができました。

次の目的地までのアクセスを調べると、電車+バス4.5時間のうえにバスの本数が以上に少ないという事実が判明したので、猫の撮影もそ早々に切り上げて移動することにしました。

海を満喫した1日でした。夏が始まった感。

TO TOP