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武川 和憲Takekawa

31のたび日記【30/31】神宮のまち・三重県伊勢市

30泊31日の旅もいよいよ終わりを迎えます。
当初はなんとなく伊勢市を最終日にしていたのですが、旅の途中で出会ったひとに経路を説明した際、「ああ、伊勢神宮で締めくくるんですね」と言われたその一言が妙にしっくりきたので、最終日は夜明けとともに伊勢神宮に参拝することにしました。

まずは名古屋市から伊勢市に移動するわけですが、案外遠いんですね、この都市間。

伊勢市はこの地図で言うところの四日市あたりの感覚でした。
ちなみに三重の県庁所在地・津市は、四日市と伊勢のちょうど真ん中。”1時間52分”の吹き出しが出ているあたりです。初めて聞いた名であれば事前に調べるのですが、『伊勢』とか『津』とか、なまじ聞いたことがあるところは「だいたいあの辺だったよな」で済ませてしまう傾向にあります。しかも、学校で使っていた地図帳は上の画像みたいな標高差が分かりずらい地図なので、間に険しい山があっても、直線距離で近く感じてしまいがちです。かつて岐阜―長野間でこの移動距離を見誤り、尻が崩壊の危機に瀕した経験があるのですが、あの出来事から何も学んでいないことが今回明らかになってしまいました。事前に調査せず直前に焦ってギリギリの電車に飛び乗ること、ダメ、絶対(長い)

とはいえ。まあまあ余裕を持って名古屋を出発したので、日が暮れる前に伊勢の宿に着くことができました。
本日、旅を締めくくる最後の宿はこちら
伊勢のゲストハウス 風見荘
外観はこんな感じで

この旅で泊まった30の宿の中で、ぶっちぎりのNo.1パンキッシュ。こんな怪しい宿に泊まるやつなんて、みんなやべぇやつに違いない。
期待を膨らませて宿に入ると
なんかたくさん木が生えてました。
1時間後にここでミニライブがあるらしく、ギターやらカホンやらの奏者がリハ―サルをしていました。「こんにちは」とあいさつしたけど、完全に無視。迎合しない孤高のアーティスト感が出ていて、いやが上にも期待が高まります。
チェックアウトを済ませ、宿を案内してもらったのですが、中は外観以上の芸術大爆発でした。





ドミトリーは満室で、大半が外国の方。日本人は、休学して日本一周してる大学生とか、元ゲストハウスのスタッフとか、「出雲から歩いてきた」とか、期待通り普通じゃないやつらの巣窟でした。

ちなみにこの風見荘、今年の9月30日を以って閉館するそう。その理由は、なんと建て替え。
もともとの物件を壊して新築したというゲストハウスはありましたが、歴史も人気もあってこれほど作りこまれた宿を壊して立て直すというのは、おそらく日本のゲストハウス史上初の事例だと思います。
建て替えの理由は、耐震強度の増加、規模の縮小、導線の効率化、そして、いまよりもっと「休める宿」へ。友達からの紹介でこの宿のことを知ったのですが、宿泊の決め手は、建て替えに関して書かれたブログ記事を読み、オーナーの、ゲストに対する想い、『風見荘』に対する愛情に心動かされたからでした。(閉館前に来られて良かった)
新たに造られる建物はすでに設計済らしく、こちらのブログにその詳細が書かれています。リニューアルオープンしたら絶対行きたい、ユニークな造りの宿になりそう。

そう、ごはんのことについても書いておかねばなりません。
不思議なことに、ゲストハウスのスタッフさんに「この辺でおいしい店ありますか」と尋ねると、どこで尋ねても必ず、家の近くにあったら絶対通ってるレベルの旨い店が徒歩圏内に存在しています。それらのは多くは、ガイドブックには載っていないような小さい店だったり、「この店目指して歩いてないと辿りつけんぜ」というような辺鄙な場所にあったり、一見すると汚いヤバそうな店だったりします。その、世間にまだ見つかっていない旨い店を発掘するゲストハウスの情報網やスタッフさん個人の調査力にただ関心します。この”裏観光案内所”的な役割も、ゲストハウスの役割の一部と言っても良いかもしれません。

ということで、この日は近鉄宇治山田駅の裏手にある、まんぷく食堂でディナーにします。
伊勢市民のソウルフード・からあげ丼と観光客御用達の伊勢うどんが両方食べられ、どっちも旨い。特に、甘辛ダレを唐揚げに染み込ませて卵でとじたからあげ丼の中毒性が半端ではなく、一度店を出て宿まで戻ってすぐ、「やっぱもう一杯食べたいな」と思って引き返したほど。まんぷく食堂のからあげ丼、まじでおすすめです。(あと、まんぷく食堂で「風見荘から来ました」というと、少し幸せなことが起こりますので、風見荘宿泊の方は是非)

2杯目のからあげ丼を平らげて宿に戻ると、ちょうどライブが終わったらしく、ぞろぞろと引き上げていました。相当に盛り上がったようで、エアコンもつけずに締め切った室内には猛烈な熱気が漂っていました。まだ10時前でしたが、みんなもう寝る雰囲気だったので、便乗して寝ることにします。

 

翌朝。5時30分。
前日の就寝時間が早かったからか、最終日ゆえの興奮からかわかりませんが、早朝の起床にも関わらず、すっきり目覚めることができました。
宿から徒歩10分の伊勢神宮を目指します。

…なんですが、みなさんご存じでした?伊勢神宮は2つあることを。
2つあるというか、天照大御神を祀る内宮と、豊受大御神を祀る外宮、それらに付随する14の別宮、43の摂社、24の末社、42所の所管社の全125の宮社を合わせて『神宮』というそうです。(『明治神宮』や『平安神宮』など”神宮”が付く宮社と区別するために便宜的に『伊勢神宮』としていますが、正式には『神宮』なんだそう)

話を戻しますが、宿の近くにあったのは外宮なんですね。テレビでよく見るこれは、内宮の方。
外宮はこれ。
構造も内宮よりシンプル。内宮にも昔行ったことがありますが、ちょっとごちゃごちゃしていた印象。お宮の感じは外宮の方が好みです。敷地内は空気がひんやりしていて、とても静か。別世界に来た感じがしました。参拝し、旅の完遂(できそうそうなこと)について、お礼を述べました。

ただ惜しむらくは、日の出と共に過ぎて、ひとがあまりにいなかったこと。この橋の上で旅完走記念の写真を撮ってもらおうと思ってしばらく待ったのですが、誰も来ませんでした…。(上の写真に写っているひとたちは早々に鳥居の向こうに行ってしまった)

という感じの伊勢の旅。
明日でいよいよ31のたび日記が完結します。
最後はもちろん、始まりの地でもある岡山県津山市。

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