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武川 和憲Take

2017.08.27

31のたび日記【25/31】懐かしのまち・東京都豊島区

山形県朝日町から、東京に向かいます。
朝日町には駅がないので、隣の大江町にある左沢駅で乗車するのですが、この駅、なんて読むかわかります?「勘の良いひとならわかるはず!」という問題ではないので早々に正解をいいますが、左沢は『あてらざわ』と読みます。あてらざわの語源は、「あちらの沢」。最上川の右側を「こちらの沢」、左側を「あちらの沢」と呼んだことに由来するそう(諸説あります)。
で、この左沢駅、運賃の支払い方法がかなり特殊で、いちげんさんは図らずも無賃乗車しかねないオペレーションになっています。まず、駅に自動券売機、自動改札機がありません。みどりの窓口があるにはあるのですが、15時以降は無人駅と化します。お金を支払っていない状態で電車に乗ることになるのですが、まぁこれくらいのことは地元の駅でもあるので、余裕です。バスと同じで、乗車時に整理券を取り、降車時に運賃表示板に表示されている金額を運賃箱に入れればOKのはず。
10円玉とかが必要になるので早い段階で両替しておこう。というところまでシミュレーションして乗車したのですが、その瞬間に想定外のことが発生しました。

整理券が出てこない

僕と同じタイミングで乗り込んだ他のひとたちは、整理券が出てこないことなど気にすることなく、悠々と各自お気に入りの場所に着席していきます。作法がわからないので困惑した状態ではありますが、僕もひとまず着席することにします。
電車が発車してしばらくしてからある可能性に気づいたのですが、それは

左沢駅が始発駅だから整理券が出ないんじゃないか

ということ。
つまり、始発駅から乗り込んだ場合は、降車駅時点の最大運賃を払えばいいので、整理券で乗車駅を証明する必要がないのです。「なんだよビビらせやがって…」と思いながら車窓の風景を眺めているうちに、1駅、2駅と電車は進んでいきます。なんとなく、1駅分の運賃てどれくらいなんだろうと思って運賃表示板に目を向けたとき、整理券が出てこないこと以上の戦慄を覚える出来事が。

なんも表示されてないやんけ…

そうです。運賃表示板になんも表示されてないんです。完全に料金がわからない。
というか、僕はひとまず左沢駅から北山形駅に行き、そこから仙台駅、次いで東京駅まで行きたいのですが、北山形駅での乗り換え時間が5分しかないのです。一度改札を出て、切符を買うような時間はありません。かといって、左沢駅から乗ったことを証明するものを何一つ持たないまま、仙台駅で乗り越し清算するには勇気がいります。地元ならまだしも、県を跨いでいるので駅員さんはおそらくこのシステムを理解していないでしょう。ともすれば、”無賃乗車で仙台まで行ってやろうと思ったけど、全部自動改札で構内から出れないから仕方なく適当な駅名言って運賃を安くしようと画策するやつ”と思われかねません。

うわーどうしたらいいんだろうこれ…と思っていると、ふと、車内をフラフラしている車掌風のおっさんの存在が目に留まりました。車掌風のおっさんは黙って車内を歩いているだけなのですが、乗客の数人が呼び止めて、なにやらお金を支払っている様子。これか正解なのか?と思い、車掌風のおっさんに声をかけてみたところ、車掌風のおっさんは”風”はなく正規の車掌であり、無事に左沢―仙台間の切符を購入することができました。
左沢と北山形を結ぶ左沢線は、一日の利用者数が300人くらいの地域密着型路線で、ほとんどの方は定期券を持っている様子。平日の夕方に完全なよそのやつ(僕)が左沢駅から乗りこむことはほとんどなく、ゆえに、整理券を出したり運賃を表示したりする必要がないとの判断ではないかと思います。なにはともあれ無事に仙台まで行くことができ、感無量です。

さて、仙台からは新幹線でびゅっと東京まで行きます。自動券売機で切符を買おうと思ったのですが、ここでも問題が。

か、金が足りん…

旅の出発前に、ポイントカードの類をすべて財布から抜いてきたのですが、その際にクレジットカードも抜き去ってしまっており、この旅はすべて現金払いにて対応していました。大金を持ち歩くのは不安なので、ちょくちょく引き出していたのですが、前回の引き出し時に新幹線代を想定していなかったため、ギリ700円足りずに切符を買えないという状態になってしまったのです。近くのコンビニで無事に現金を得、1本遅い便で目的地まで辿り着くことができましたが、チェックイン時間ギリギリになってしまいました。旅の際には、クレカをお忘れなく…。

さて。様々な困難を乗り越えてたどり着いたこの日の宿はこちら
サムライズホステル
戦国時代×アートをコンセプトにしており、受付に甲冑(着用可)があったり、各ベットに番号ではなく家紋があしらってあったりします。
共有スペースはこんな感じで、

結構くせが強い。
外国人にウケが良いようで、この日はドミトリー満室で、全員外国の方でした。
運営するサムライズ株式会社は、3年以内に30件30テーマのゲストハウスのオープンを目標にしているそう。楽しみです。

宿に到着したのが夜の10時だったんですが、明日着る服がなかったので、近くのコインランドリーまで歩いて洗濯。洗濯している間ヒマなので、近くを散策することにします。
年季の入ったアパートや民家と、それらの隙間から見える池袋の高層ビル群との対比がいい味を出しています。地方にあるような、紫のネオン看板とくすんだ壁の店が軒を連ねる飲み屋街があったりして、いい感じです。
また、夜通し明りを灯して、いい雰囲気になっている神社がたくさんありました。(スマホ持ってなかったので、写真なし)
季節柄でしょうか、旅の中盤に東京来たときにもそういう神社がありましたし、東北の各地にもありました。お祭りを思い出すからですかね。なんか楽しい気持ちになります。犬の散歩をしているおばちゃんや仕事帰りのサラリーマンと思しき人たちも、明りに引き込まれるように神社を訪れていました。大都会東京の中にありますが、どこか懐かしい感じのするまちでした。

という感じの25日目。
明日は富士山を見にいきます。

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