REPLOG

レプログ

2014.10.15

エビフライとクリエイティブの共通点

最近良く見るこのCM。映画さながらに作り込まれた世界観が、強く印象に残っている方も多いのではないでしょうか。

僕もこのシリーズは大好きなのですが、この中で派手な出で立ちの桃太郎一行が、砂漠を歩くシーンがあり、僕はそこになんとなく既視感がありました。1980年代前半のウイスキーのCMで、詩人「ランボオ」をテーマにしたものがあり、その中でも砂漠の中を旅する奇妙な大道芸人の一段が登場するのです。そのビジュアルのインパクトはある意味今以上。今でもその強烈さが忘れられません。

また、同シリーズで建築家「ガウディ」をテーマにしたものもありました。ガウディ独特の建築物を背景に、夢の中から出てきたような不思議な生き物が踊る世界観に圧倒されました。それ以降、ガウディの建物に惹かれ、妻との新婚旅行もバルセロナへ行きました。サグラダファミリアはまだまだ完成の目処がたっていない頃でした。

僕にそれほど強い印象を残したあのウイスキーのCM。思い返すと僕の中でCMというもののクリエイティブ性を、初めて印象付けたそんなCMだったのだと思います。

僕がこれからこの記事を書いていくにあたり、まず起点として、そのCMを撮ったクリエイター「杉山恒太郎」さんが、後輩たちに贈った言葉を集めたその本「クリエイティブマインド つくるチカラを引き出す40の言葉たち」を、最初の題材として選ばさせていただくことにいたしました。

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(レプ太通信 2014年11月号)
初めまして。10月1日よりレプタイル株式会社に入社いたしました吉田照明と申します。今までデザイナー・ディレクターとして、ウェブサイトをはじめ広告物紙媒体の制作なども手がけてまいりました。その経験を活かして皆様のお役に立てるよう励んでまいります。

良いデザイン、いい広告とはどんなものでしょう?「効果の出る広告」。それはそうなのですが、その前に見る人の目を引く、また、記憶に残るというプロセスも必要となります。伝えるべき情報は伝えつつ、より見る人に訴えかける広告づくりの考え方を、言い表した言葉がこれ。

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引用エビフライは尻尾があるからおいしい。

これは、電通でデジタル技術を駆使した表現を牽引してきたクリエイター「杉山恒太郎」さんが後輩たち(そのどなたも第一線のクリエイター)にかけてきた、アドバイスや励ましの言葉を集めた著書「クリエイティブ マインド」から。エビフライの尻尾は、基本的には食べない部分だけど、でも確かに、どんなにいい素材を使ったエビフライだって、あのぱっと広がった赤い尾扇がないことには、美味しさが半減してしまう。そんな気がしませんか。

私も、いつも心に花束を、ではなくエビの尻尾を持ち、ぱっと美味しいクリエイティブをお届けできるようがんばりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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