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2015.02.08

どうしても食べたくなるカレーのつくりかた

今回は「カレー」と「ブランディング」についてのお話です。
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(レプ太通信 2015年2月号)

モノの価値は何を基準に決まっているのでしょう。どうすればそのモノを、人に「欲しい」と思わせることができるのでしょうか。
『料理の鉄人』『世界遺産』などの放送作家で、映画『おくりびと』の脚本や、ゆるキャラブームの火付け役『くまモン』の生みの親でもある『小山薫堂』さんが、自身が教授を務める大学学科『企画構想学科』のオープンキャンパスでのこと。ある女性をゲストに呼び、その人のつくったカレーを集まった学生たちに見せ、食べたいかどうか聞いたのだそうですが、時間帯がランチの後ということもあり、だれも手を挙げなかったそうなのです。
引用「でも、ある情報をあなたたちに伝えることによってきっと食べたくなりますよ。」
こう言って女性に質問を始めました。「あなたの息子さんは何をされているのですか?」「野球ばっかりしているんです」「どちらにいらっしゃるのですか?」「アメリカにいます」「息子さんのお名前は?」「鈴木一朗といいます」この女性はあのイチロー選手のお母さんで、このカレーはイチロー選手が毎日食べていると話題になったそのカレーだったのです。
小山さんはこまで言うと学生たちに再び聞きました。『はい、食べたい人?』今度は全員が手をあげました。そして『これがブランディングというものです』と教えたのだとか。(著書:小山薫堂 幸せの仕事術 より)つまりモノの背景にある、ストーリーやどんな思いで作られたかを添えることで、たとえ同じ商品でも価値が何倍にも感じられるということなのです。

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このように同じカレーでも、そのものが持つストーリーや作り手の思いの伝え方次第で価値が何倍にもなるというお話でした。
そして、クラウドファンディングFAAVO岡山を通じて、多くの人の思いとストーリーがぎゅっと詰まったカレーがもう一つ誕生しました。

湯原特産の青大豆カレー(FAAVO岡山へ)

140人の支持と123万円もの成果を上げたその訳は、作った人の思いとストーリー、そのものに間違いないと思います。

紹介した本

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